4月19日林神社 橿原市中曽司町の伝説の「中曽司挽き茶会」を開催。
19日の林神社饅頭祭りイベントで、中曽司の挽き茶会へ多くのお客様にお越しいただきましてありがとうございました。
奈良県にこんなお茶文化があったのか!と驚きと感動を伝える1日でした。
このお茶文化は奈良県民はおろか、今や中曽司の町民すら知らない人もいます。
全国には、振り茶と言って、番茶を泡立てて、それぞれの家庭で作った煮物や漬物を持ち寄って農村の娯楽や冠婚葬祭時に楽しんだお茶文化があります。
富山のバタバタ茶、島根のボテボテ茶、沖縄のブクブク茶が今も残っています。
奈良県でも橿原市中曽司町に番茶を粉茶にして飲む「挽き茶」という喫茶文化が伝わっています。
語り部の松嶋好子さん(98歳)の言い伝えによると
中曽司にお茶が広まったのは、神武天皇が大和を平定されたおり、この村も協力したとのことで、そのお礼としてお茶の種を賜ったことからとお話しされました。
記録では中曽司に振り茶の習俗が広まったのは江戸初期からと記されているところから、それ以前からあったと思われます。
全国にもこのような振り茶の習俗は、どうやら中曽司がルーツなのかもしれません。
中曽司の農家の娯楽として始まった喫茶文化が、やがて今井町の今井宗久、村田珠光が茶の湯文化として花開き、そして千利休が茶道を完成させたとも考えても不思議ではありません。
中曽司の挽き茶は、甜茶を使用する宇治抹茶とは異なり、一番茶、二番茶葉も焙煎し粉にする(挽き茶)お茶です。
おそらく味はもう少し渋み、苦味があり、栄養価値もさらに高かったと思われます。
この挽き茶(茶葉も全ていただく)を日常的に飲用することで、健康に過ごすことができるのではと考えています。
事実、中曽司では長寿の方が多かったと聞いています。
このような珍しい喫茶文化が奈良県にあったのです。
そして伝説の「中曽司の挽き茶」を復活再現し、奈良のふるさと名物として広めようと当会で計画しています。
奈良の食文化の奥深さをあらためて知る喫茶文化の継承に側面支援の活動を始めています。
皆様のご支援をどうぞよろしく、お願いいたします。
なお、9月29日(日)「中曽司の挽き茶体験会」を橿原市中曽司本町会館にて実施いたしますので、もしよろしければご参加ください。(先着50名様)
参加希望の方は下記メールへご連絡ください。
office@nara-shokubunka.jp
どうぞよろしくお願いいたします。
NPO法人奈良の食文化研究会
理事長 木村隆志
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